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隣で爆笑しながら侵入者を指さすらっだぁ兄さんを横目に
俺もクスクスと笑いを抑えること無く笑う
主の逆鱗に触れた代償だ。顕現した青鬼に無様に追い掛けられている姿は
屋敷を荒らされた気持ちも相まってかスカッとするものが有る

拾われてもう数年になる俺達はガリガリの子供から青年へと成長した
不信感塗れだった俺達は常にビクビクとしながら過ごしていた
そんな俺らを甘やかす様に先人の兄さん達が世話をしてくれたお陰か
1年足らずで籠絡した俺らは現在もこの屋敷に居座っている


ここの屋敷の主は物語で見たような魔女様らしい
指の一振であんな青い化け物を召喚してしまう位高位な魔女様だ
気まぐれで拾われた兄さん達5人に始まり、俺達6人まで拾ってしまう様な
寛大な心の持ち主、それでいて子供のように可愛がって貰っている
拾って貰った恩もあるが、それ以上に恩を返したい気持ちが先行した俺らは
こうやって屋敷に侵入者してくる不届き者の始末に動いているという訳

まあこの感じ、今宵は主の独壇場だろう
俺達は上の階からアハアハと笑い声を上げながら逃げ惑う無様な
侵入者を馬鹿にすることに徹するとしよう

そう、2人揃って笑っていれば
後ろからふらりと抱き止められる


「らっだぁ、シャークん、戻っておいで」

「主!もう、侵入者は良いんですか?」

「主〜、俺の楽しみ取らないでくんねぇ?」

「Nakamuが怪我したからね、お礼はしないといけないから」


スっと細められた目を横目で見ながら
あーあ、これは相当頭に来てる顔だ、と二人して肩を竦めて諦める
肩を抱かれたまま指を振ると全員が揃うダイニングへと移動していた


「さあ、皆お疲れ様。怪我はしていない?Nakamu、怪我の具合は?」

「俺はもうすっかり、レウ兄さんに治療してもらいましたし」

「今日大人しくしてれば治るよ、主の薬使ってるからね」

「そう、なら今日は大人しくしててね」

「はーい」

「俺もシャークんも、なんも無いよん」

「追い掛けて遊んでただけッスもんね俺達」

「なーにが追い掛けてただけや
あんなん死神に追い掛けられてんのと変わらんやろ」

「確かに、高笑いしながら武器振り回して追い掛けられたら
死神だと思うかも」


そんな何時もの談笑タイム、これが俺達の日常だ
森の奥にひっそりと存在するこの屋敷は通称『青鬼の館』
廃ホテルで拾われた俺達は警戒心を捨て忠誠を置く主に拾われた
幸運な俺達はこれからも主に忠誠を尽すだろう

それが、俺達の恩返しだから

// Ray→←▽



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しらたま。(プロフ) - るあさん» るあさん!返信が遅くなってしまい申し訳有りません!何かしらで通知を見逃してしまっていたようです(汗) コメ頂きありがとうございます!ntjさん少し特殊なお話でしたが受け入れて頂けてとても嬉しいです^^ 残り数日、お付き合いくだされば幸いです✨️ (4月25日 2時) (レス) id: 5d28ad3807 (このIDを非表示/違反報告)
るあ(プロフ) - 拾われた子とその恩人の話好きなので嬉しい、!特に'それはきっと素敵なこと'が好き!善意から距離取ろうとする主人公と接し方が分からないinrさん可愛すぎました、私もあのご夫婦大好きなのでメインなのも嬉しかったですれ!! (4月17日 17時) (レス) id: cdc395c024 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:しらたま。 x他4人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2024年2月20日 18時

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