【実ｼ兄者】拗り拗らせ片ｵﾓｲ【rd】

┊第10話 ページ10

カーテンでも抑えきれぬ陽の光が部屋に差し込み始めた朝。

休日なので目覚まし時計もセットせずに寝たため、自然と目が覚めて気分が良い。


飲み方を変えてからは二日酔いに苦しめられることもかなり減ったし、今日も体の調子は悪くない。


今日は何しようかな、なんて考えてそろそろやっておきたかった掃除や家事を頭の中で箇条書きにする。

そんなことをしていたらふと思い出した。


『昨日聞いた“ゲーム実況“ってやつ、見てみようかな……』


とりあえずあまり開くことの無かった某動画サイトを開いて、「ゲーム実況」と打ち込んで検索してみる。

とりあえずよく分からないので、知っているゲームの名前を探してスクロールして色々見ていると、「らっだぁ」というアカウント名が目に入る。


あぁ、これが言ってたやつ。
と思ってとりあえずチャンネルを開いてみた。

そして私は目に入ってきた情報に目を疑った。


『チャンネル登録者 100万人…！？』


いくら知識が浅いとはいえ、チャンネル登録者100万人の凄さぐらい分かる。 今までは、昨日まではあんなに近くに居たのに、突然遠くなったような気がした。

なるほど、これが世界が違う、ということか。


少し寂しく感じた気持ちを頭から追い出して気になった動画を再生してみる。

聞こえてきた声はいつものらだくんで少し安心する。


マインクラフト自体は自分でもたまにやるぐらい好きなゲームだけど、どうやら元はマイクラだけどそれに要素を色々足して遊んでいるらしい。

こんな遊び方があるのか、と思いながらも動画を見ていく。


ゲームシステムも、出演してる方同士の掛け合いも面白くて気づいたら見終わっていて、そのまま別の動画、別の動画と見続けていたら、気づいたら２時間経っていた。


さすがにお腹も空いたし、続きは後で…と名残惜しい気持ちもありながら、アプリを閉じる。


…結局、この日はほとんど動画を見るのに使ってしまって、最初にやろうとしてたことは何も出来なかったのだけれど。


動画を見ていて気づいたけど、らだくんはちょいちょい視聴者参加型で企画をやったりしているらしい。


…これ、私でも参加できるのかな。


ふとそんなことを考えついて、私はやり方を調べ始めた。

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