┊第14話(rd side) ページ14
正直、Aが俺の企画に参加していたことを聞いて、悪い気はしなかった。 むしろ、Aが俺に割いてくれた時間が増えた、というだけで口角が上がるのを感じる。
本当はそのままAと電話して色々聞きたかったけれど、撮影の予定をすっぽかす訳にもいかないし、長年片想いをしている好きな人相手とはいえ、応援してくれている視聴者を放っておいて良い理由にはならない。
でも少し気分が良くて、俺は運営との通話に少しニヤニヤしながら入った。
「時間空けてくれてありがと、再開しよ。」
「…なんかいいことｱｯﾀ？」
と、目ざとく俺の様子の変化に気づいたのはみどりだった。
説明すると長くなるので、「いや、べつに〜」と返事して、俺は引き続き撮影を続けた。
Aが不安に飲み込まれてることなんて知らずに、俺は浮かれていたんだ。
…
……
「じゃ、お疲れさま〜」
運営とのdiscordの通話を抜けて、そのままAに電話をかける。
呼出音が配信部屋に鳴り響く。
いつもならそんなにしないで出てくれるのに、今回は随分長い。
何コールか音が繰り返されて､ﾌﾟﾂﾝと自動的に切れた。
寝てるのか？ と思ったけどなんか嫌な予感がして、もう一度かけ直す。
すると、3コール程度でスマホからAの声で『…もしもし』と聞こえた。
とりあえず電話に出れる状態だったことに安堵して、話を切り出そうとしたが、Aの様子がいつもと違う。
「…なんか、あった？」
俺がそう聞くと、電話の向こうでAが息を飲む声が聞こえた。
『…なんでもないよ、なんだっけ、聞きたいこといっぱいあるんだっけ？』
なんでもないわけ、ないだろ。
いつも、いつもそうだ、Aは1人で大丈夫なフリをする。
大丈夫じゃないだろ、Aは周りが見ているよりも不安定で、脆くて、だから、俺は。
「気変わった、ちょっと待ってて、10分くらい。」
Aの困惑する声を置いて、俺は1度電話を切った。
スマホと財布と家の鍵だけ持って、急いで家を出る。
向かう先は、Aの家だ。
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とろとろ(プロフ) - ほんとに好きです…❕💗ご無理のない範囲で続きが見てみたいです！ (7月8日 11時) (
レス) @page20 id: a4693b188c (このIDを非表示/違反報告)
一 にのまえ - 更新頑張ってください！ (2023年3月25日 14時) (レス) @page17 id: dc34629a9d (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - mikuさん» mikuさんコメントありがとうございます…!! とても嬉しいお言葉です；； (2023年3月22日 14時) (レス) id: a05117c823 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - みのさん» みのさん、コメントありがとうございます~!! 頑張ります…!! (2023年3月22日 14時) (レス) id: a05117c823 (このIDを非表示/違反報告)
miku(プロフ) - うあぁ、早く続きが読みたい!!ってすごく思いました!!めっちゃ好きです笑。作者さんのペースで頑張ってください!!更新楽しみにしてます！ (2023年3月21日 22時) (レス) @page15 id: 98c979cc2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2023年2月8日 16時
