溶けていくように。【kn】 ページ4
・ちょい距離近めかも
「あちぇぇ〜〜、、、」
「いやまじであっつい、はよ食わんとこりゃアイス溶けるで」
夏。8月。
照り照りと輝き続ける御天道様を眺めながら、
隣にいるシッマと話す。
「そやなマジで暑いわ」
「あっおい溶けとるぞ」
「あ“まじやん」
手に垂れてきたアイスを追う。
「、っふっはっは“ｯ！」
と、隣から爆音が聞こえたので其方に目をやる。
「、、なんやねん」
「いやお前、っアホずらやなぁww」
「だっる、」
、、隣のそいつに苛立ちながらも若干、嬉しさがあった。
「、あ垂れる」
「っえ」
途端、垂れそうになった私のアイスクリームへ顔を近づける。
「ん、」
「、っおいばか」
咄嗟すぎて悪口しか出なかった。けど私は悪くない。
「あっすまんｯ＿」
謝って上げた顔が近すぎた。いや顔がいい。
私の顔が異常に赤かったのに気づいたのか、目を丸くして
「A、？」
「ｯ、離れろ、」
無駄に顔がいいコイツの胸板をグッと押す。
が、流石にコイツも男だ。
こんな女に押されたところで動くようなやつじゃない。
「A」
もう一度名前を呼ばれて咄嗟に顔が上がる。
「ぁ、アイス溶ける、から」
「じゃあもっと真面目に逃げろや」
にやっと笑った彼がかっこよくてときめいてしまう。
「...何がしたいんよ」
「何されたい？」
煽るようにそういうチワワにイラッとして
もうどうにでもなれ！と相手の股間を力一杯蹴った。
「い“ｯｯ！？」
「このっ、どあほ！人の気持ちばっか煽りやがって、！」
こんくらいの粛清は受けとけ！
そう言い捨てて左手にあったアイスに目をやる。
「あ”ー溶けとるやんか」
「すっ、すまんて、」
苦しそうに顔を歪めながらこちらへ向く確信犯。
「...A」
「、なんや」
「その、あいす、買い行く、？」
少々気まずそうな顔で言われ(痛かっただけかもしれないが)、
申し訳ないという気持ちと高いアイスを奢ってもらおうという気持ちを込めて、私は笑顔で返した。
「ええよ」
多分だけどそのときは、これまでにないくらい腑抜けた顔をしてたと思う。
貴方の想いも汲み取って。【ci】→←あの子になりたい【rbr】(sngm)※
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作者名：シロクも | 作成日時：2024年2月27日 0時
