何時迄も【sho】 ページ23
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「おれさー、多分あいつのことすきなんだよね」
放課後。
誰もいない教室でそいつは言った。
夕陽が照っているのもあるが、心なしか顔が赤いようにも見える。
「ヘ〜、えーやん」
「え“っなんかもっとあらへんの?」
「えいや、、なんか言われたかったん」
「そうじゃないけど、、お前のことやから茶化すかおもて」
「いやお前、その感じマジやろ?別にいじらへんよ」
お前が望んでるんやったら言ってやってもいいけど。
そんな言葉は飲み込んで。
スミレはシャオロンのことが好きだと言っていた。
両想いが確信した今、ここでその想いを馬鹿にするなんて、例えどちらかがいなくとも私にはできないだろう。
「ほーか。てかさ、お前は?好きなヤツ、おらへんの」
自分のことが言えてすっきりとしたのか、次は自分の元へ振ってくる。
、、当然。ここでお前だよとかの言えるはずもなく。
「別に、おらへんよ」
「うせやん」
「ほんまほんま」
若干疑いの目をかけられるも、今日は一緒には帰れない訳で。
最低でも今日は話さず済むだろう。
「あ、ラインきた。じゃあ、また明日聞くからな!」
「はいはい」
そんな捨て台詞を残して、彼は教室から去っていった。
_瞬間、眼の奥が熱くなった気がした。
「ッ〜〜う”ぁ、ッ、」
声にならない声で静かに泣く。
彼がいなくなったこの部屋はなんとも、孤独で、冷たかった。
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作者名:シロクも | 作成日時:2024年2月27日 0時